【ランドセル】ランドセルが重くて顔面から道路に突っ込んだ私がランドセル問題を考える
ランドセルをキャリーケースのようにコロコロ地面を転がして運べる「さんぽセル」なるものについて論争が沸き起こっているらしいです。
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栃木の小学生と企業が中心となって作られたこの商品は、背負ったランドセルの重さによって引き起こされる体の不調を解決してくれると話題になる一方批判も数多く上がりました。
問題はもっと別にある
さんぽセルの存在が是か非かより、問題はもっと別にある気がします。
背負っている荷物がばかみたいに重くなければ、地面を転がそうなんて発想にそもそもならないはずなんですよね。
「ランドセルが歩いてるみたい」思い出す自らの小学生時代
ランドセルのことが話題に出て思い出すのは自らの小学生時代のこと。
身長が低い私は、幼稚園の頃から「前ならえ」は常に腰に手を当てる「ならわれる側」。小学校に入学したばかりの頃、ランドセルを背負った私を大人たちは「ランドセルが歩いているみたい」と評しました。子供の頃は言われるがままおじいちゃんの買ってくれたランドセルを背負っていましたが、今考えると自分の体に合っていませんでした。
ある日帰り道できつめの坂道を下っているとき、後ろに背負ったランドセルの重みで変に勢いづいてしまって前に思いっきり転んでしまったときがありました。顔から思いっきり固いコンクリに突っ込んで、額に点々まだらのかさぶたを作ってしまいました。顔のど真ん中に黒々としたかさぶた。大人になっても忘れられない出来事です。
さんぽセル批判の中には「自分だって子供のころ背負ったんだから、お前たちだけ楽をするな」という気持ちが透けて見える声もあります。
自分はむしろ、小柄な子どもが顔面から地面に突っ込んでしまうなんて悲しい事故を防げるなら大いに結構なのではと思うのですが。
重いのは外側か、中身か
ランドセルを廃止してナップザックにすれば問題は解決、とは私は考えていません。
ランドセル本体は軽量化が進んでおり、私たちが小学校に通っていたころよりかなり軽くなっていると思います。
息子の持ち物を用意していて思うのは、持ち物の多さですね。わかりやすいのは水筒。自分の頃は水筒なんて持たず、蛇口からがぶがぶ飲んでいた気がします。今はやはり衛生面から良くないのでしょうか。
以下の記事でも、ランドセルの中に入れる教科書の重さなどについて言及しています。
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息子の学校でも置き勉はできるようになったが
ランドセル症候群がテレビなどでも多く取り上げられるようになった影響なのか、私の息子の学校でも半年くらい前に急に置き勉が可能になりました。
ただそれでも、絵具や習字道具などがあるときはやたら手に持つものが重かったりして朝送り出すのが少し不安になるときもあります。
ああいう道具は学校で洗うところまでやって、干しておけるようにできないのでしょうかね。
あと、せっかくタブレットがあるのにイマイチ活用できていない気がします。
宿題とか音読する国語の教科書とか、データにして入れてしまえばもっと荷物軽くできませんか。
大事なのは選択肢が増えること
ランドセル以外のカバンを使うことも視野に入れられる空気感を大人と子供が協力して作りだせることが理想なのかなと思います。
自分以外の全員がランドセルなのに、いきなりナップザックで登校するのはなかなかできることではありません。
ただ体が大きい子が6年生になったらランドセルを使わなくなるということは今でもありますから、学校サイドや親の側が柔軟な考えを持てば不可能ではないはず。
「さんぽセル」の騒動で考えるべきは単に道具としての是非ではなく、子どもたちが真に安全で快適に登下校をできる環境についてではないでしょうか。